【IT業界未経験者の転職】失敗しない志望動機の書き方

  • IT業界未経験の場合は志望動機ってどういう風に書いたらいいの?
  • 志望動機には何を書いたらいいか知りたい
  • 志望動機をうまく書く方法が知りたい

転職の際、書類選考や面接でとても重要になる「志望動機」ですが、何となく漠然としたものは浮かぶけど文章にするとなると難しい、と感じる人も多いと思います。

しかしながら、漠然としたままの志望動機では、あなたの熱意は企業には伝わらず、内定を得られる確率はとても低くなってしまいます。

私は某大手IT企業に長年勤めてきた中で、IT業界に必要な姿勢や考え方について身をもって知らされた来ました。
その経験を活かして、この記事では、IT業界未経験者のための志望動機の書き方を紹介します。

この記事を読むことで、あなたの熱意を企業に効果的に伝えることができ、その結果、企業から内定をもらえる確率がぐっと上がるようになります。

志望動機の書き方

書く時の注意点

志望動機は、あなたが転職を成功させるために重要なものです。

企業は、志望動機の内容を読んだり聞いたりすることで、あなたが企業に貢献できる人材であるかを判断します。

そのため、企業にとってわかりやすく、あなたの価値がよく伝わる内容にする必要があります。

そのために、志望動機を書く上での注意点があります。

  • 具体的に書く
  • 説得力を持たせる(根拠・実績)
  • わかりやすく書く

漠然とした抽象的な言葉ではなく、根拠や実績を伴った説得力のある具体的な言葉で書きます。
また相手にとって読みやすくわかりやすい文章にします。

書くためにやるべきこと

そうは言っても、いざ書こうとすると何となくの漠然としたものしか浮かばないといったことになっていないでしょうか?

その原因は、あなた自身を掘り下げられていないためです。

なぜ転職しようと思ったか、なぜその企業を選んだのか、などあらゆることになぜ?なぜ?を繰り返し、自問自答していくことで、あなた自身を掘り下げていくことができます。

そうすることで、あなたの中の本質に迫ることができ、具体的な言葉を見つけることができます。
その結果、説得力のある具体的な言葉で志望動機を書くことができるようになります。

転職を失敗しないためにやるべきことについては「業界未経験者がIT業界への転職で失敗しないために」で詳しく解説しています。

志望動機に書く内容

IT業界未経験者のあなたが志望動機に書くべき内容について紹介します。

ここで紹介する必要な要素をしっかりと含めることで、企業に対してあなたの価値を効果的に伝えることができます。

具体的には以下の項目について書いていきます。

  • 目的
  • 姿勢
  • 経験
  • 貢献

目的

まず、転職の目的について書きます。
「なぜ」転職するのか?転職して「何」がしたいのか?について論点を絞ります。

これを「IT業界」に対してと応募する「企業」に対して書いていきます。
IT業界未経験者である場合、この「IT業界へ転職を決めた理由」が必要になります。

「目的」を書くことで、あなたの意志や目標を明確に伝えることができ、企業はその内容が求める人材像とマッチしているかを判断します。

具体的には以下の4つの内容を書きます。

  • IT業界に対して
    • ①なぜIT業界に入りたいのか?
    • ②IT業界で何をしたいのか?
  • 企業に対して
    • ③なぜこの企業に入りたいのか?
    • ④この企業で何をしたいのか?

①なぜIT業界に入りたいのか?

今の業界を辞めてまでIT業界に転職しようとした理由について書きます。

  • 例:「5G」や「ブロックチェーン」などこれからの世界の中心になっていきそうなIT技術に携わりたいと思ったため

IT業界の魅力ついては「IT未経験のあなたへIT業界への転職をおすすめする理由」で紹介しています。

②IT業界で何をしたいのか?

実際にIT業界に入った場合に実現したいことについて書きます。

  • 例:世界中の人の需要と供給を結びつけるようなグローバルなサービスを提供したい

IT業界の全体像については「未経験者のためのIT業界の全体像」で紹介しています。

③なぜこの企業に入りたいのか?

数ある企業の中からこの企業を選んだ理由について書きます。
企業の具体的な理念や方針などに合致していると良いです。

  • 例:御社の「最新技術は常に取り入れていく」という姿勢に感銘を受けて

IT業界の有名どころの企業については「未経験者のためのIT業界の企業」で紹介しています。

④この企業で何をしたいのか?

実際にこの企業に入った場合に実現したいことについて書きます。
企業の具体的な事業内容に合致していると良いです。
また将来のキャリアについても言及すると、向上心がある人材だとアピールできます。

  • 例:御社の主力事業である「クラウドを用いた世界を繋ぐシステム」の開発に携わりたい
  • 例:初めはSEとして業務経験を積み、将来的にはITコンサルタントして自らシステムを提案していきたい

IT業界の職種については「未経験者のためのIT業界の職種」「システムエンジニア(SE)の仕事内容とは」「プロジェクトマネージャ(PM)の仕事内容とは」で紹介しています。

姿勢

あなたのITに対する姿勢について書きます。

IT業界未経験者である場合、ITに関してどれだけ真剣に取り組む意思があるかを示すことが大事です。
企業は、あなたが入社した後、ITに関する知識や技術について大きく成長することを求めています。

具体的には以下の姿勢について書きます。

  • ①興味・関心
  • ②意欲・前向きな姿勢
  • ③実際の具体的な行動
①興味・関心

あなたがIT業界に興味があるということを書きます。

  • 例:毎日の通勤時間に最先端のIT技術についての記事を読んでいる
  • 例:次々に新しいIT技術が生まれ、様々なシステムに活用され、様々なサービスが提供されていることに胸が躍る
②意欲・前向きな姿勢

あなたがIT業界や業務について主体的に調べたりしていることを書きます。

  • 例:グローバルなサービスに興味があるため、「クラウド」についてその仕組みや活用されている事例を調べてみました。
  • 例:初めは、使う人が場所を選ばない便利なサービスだなという印象でしたが、サービスを提供する企業にとって自前のサーバールームを持つ必要がないなどのコスト面でのメリットも大きいことを知りました。
  • 例:IT技術の価値について、物事の一面だけでなくあらゆる視点から考察するようにしていきたいです。
③実際の具体的な行動

IT業界や技術についての理解を深めるために、あなたが実際にやっていることが書けると強いです。

  • 例:今後のIT技術の習得をスムーズにするために基本情報技術者試験の資格を取りました。
  • 例:IT業務への理解を少しでも深めるため、C言語の基本的なことを勉強し、コンパイル環境を構築して、実際にWindows上で動作するプログラムを作成してみました。

資格や勉強については「未経験者がIT業界への転職を成功させるために取るべき資格はあるか?」「IT転職を成功させるために必要な勉強とは」で解説しています。

経験

あなたの今までの業界での経験について書きます。

IT業界未経験のあなたが「仕事が出来る人材か」どうかを示すには、今までの業界での経験をアピールします。
実績を用いた具体的な経験を書くことが重要です。

  • 例:物流業界で一日~~件の入出庫管理や月~~万円の受発注処理を担い、年~~万円の売り上げUPに貢献してきました。
  • 例:その経験から、物流の業務フローについては熟知しており、効率化が図れる箇所やシステム化が求められている箇所などについての知見があります。

経験についての書類である職務経歴書については「IT未経験者のための職務経歴書の書き方」で解説しています。

貢献

あなたが応募する企業にどのような貢献が出来るかについて書きます。

あなたの目的・姿勢・経験から導き出される貢献できる内容について、具体的に書くことが重要です
ここを明確に書くことで、企業の採用意欲の後押しをします。

  • 例:これまでの経験から得た「世界中の人・モノ・金の動き」に関する知見と、日々進化するIT技術への飽くなき興味関心から、御社の世界を繋ぐシステムの開発・構築に貢献できると考えています。

貢献度をアピールする自己PRについては「失敗しない自己PRの書き方」で解説しています。

また、経験やキャリアに応じてアピールすべき内容は変わってきます。
転職を成功させるためには、あなたの置かれた状況に応じた適切なアプローチが必要です。

年齢別のアプローチについては「20代30代40代第二新卒の転職方法」で詳しく解説しています。

志望動機に書いてはいけないこと

志望動機に書いてはいけない内容について紹介します。
相手企業に伝わりづらかったり、悪い印象を与えてしまう内容は書かないようにします。

具体的には以下のような表現です。

  • 抽象的な表現
  • 受け身な姿勢
  • 労働条件についてばかり
  • ネガティブな転職理由

抽象的な表現

漠然としていて曖昧な抽象的な表現は避けます。

抽象的な表現は相手の心に響くことはありません。
具体的な表現に注意することで、相手への説得力が高い文言となります。

受け身な姿勢

受け身な姿勢ととられる表現は避けます。

企業は自ら学び考え問題を解決していく人材を求めています。
「御社で学ばせて頂きます。」などはNGです。

例えば研修の有無はとても大事ですが、「御社の手厚い研修に興味を惹かれて~~」だけだと受身に取られてしまいがちです。

「御社の手厚い研修は社員の成長を重んじている証だと考えます。私もその想いを積極的に活用してより多くの貢献ができる人材になりたいと考えています。」など
主体的な表現に注意することで、相手へ熱意や向上心が伝わる文言となります。

労働条件

仕事内容ではない労働条件ばかりについて言及するのは避けます。

企業は熱意や興味をもって業務を行ってもらいたいと考えているので、休日数や残業時間、給料など、仕事内容とは別の部分ばかり志望動機にするのは相手企業によい印象を与えません。

「御社が手掛けた~~のシステムに感銘を受け」など、企業での業務に関することを志望動機にすることで、相手へ興味・関心があることが伝わります。

ネガティブな転職理由

今の業界や会社を退社したい理由はネガティブな言い回しを避けます。

不平、不満は、相手企業に転職した後も同じ不満を抱くのではないかと思わせます。
また、後ろ向きな言葉は相手企業にあなたの問題解決能力が低いことをアピールしているようなものです。

「キャリアアップするため」、「人々の生活をよくするため」など前向きな転職理由に注意することで、相手へ熱意や向上心が伝わる文言となります。

志望動機の書く手順・方法

ここまで志望動機に書くべき内容について紹介してきましたが、ここでは実際に志望動機をどのように考え、文章として構成していくかについて紹介します。

いきなりPCに向かって志望動機を書き上げようとしても、なかなかすんなりとできるものではありません。

ここで紹介する手順や方法に沿って進めていくことで、より効果的で伝わりやすい志望動機を書きあげることが出来るようになります。

具体的な手順としては以下の通りです。

  • ブレインストーミング
  • 同類をまとめる
  • 具体的な文言をあぶり出す
  • 論理的に繋げる
  • 文章化する

ブレインストーミング

始めから具体的な文言を出そうとせず、思いつくがままブレインストーミングの要領で出していきます。

漠然とした文言でよいので、書くべき内容で上げた4つの各カテゴリーを意識してどんどん出していきます。

例)

  • 目的:世の中のためになりそうだから、最先端に触れられそうだから、便利なものを作ってみたいから、話題の技術がいっぱいあって楽しそうだから
  • 姿勢:ITニュースサイトをよく見る、PCをいじるのが好き、プログラムを動かしてみた
  • 経験:物流の仕事をしていた、~年の経験がある
  • 貢献:物流業界での経験が活かせる

同類をまとめる

これもブレインストーミングの手法ですが、出された文言について、似通ったものは一つのグループにまとめます。

例)

  • 世の中のためになりそうだから、便利なものを作ってみたいから
    • ⇒「人の役に立つ」という同類項
  • 最先端に触れられそうだから、話題の技術がいっぱいあって楽しそうだから
    • ⇒「最新技術に興味がある」という同類項

具体的な文言をあぶり出す

それぞれのグループの文言を深堀りしていきます。

例)

  • 「人の役に立つ」
    • →どこにいても利用できる、速い
    • →世界中の受発注を遅延なく実現するグローバルなサービス
  • 「最新技術に興味がある」
    • →最新の携帯電話や仮想通貨の話に興味がある
    • →「5G」や「ブロックチェーン」、「クラウド」に興味がある

論理的に繋げる

得られた文言たちを筋の通った論理的な構造で繋ぎ合わせます
そうすることで、相手に伝わりやすい文章にすることができます。

例)

  • 背景(目的)
    • 「5G」や「クラウド」などの最新IT技術に携わり、グローバルなサービスを提供したい
    • 御社の「最新技術に対する姿勢に共感し、主力事業である「クラウドを用いた世界を繋ぐシステム」の開発に携わりたい
  • あなたに価値がある根拠(姿勢)
    • 毎日の通勤時間に最先端のIT技術についてのニュースを読んでいる
    • IT技術への理解を深めるために基本情報技術者試験の資格の勉強をしている
  • あなたに価値がある根拠(経験)
    • 物流業界で一日~~件の入出庫管理や月~~万円の受発注処理を担い、年~~万円の売り上げUPに貢献してきた
  • 結論(貢献)
    • これまでの経験から得た「世界中の人・モノ・金の動き」に関する知見と、日々進化するIT技術への興味関心から御社の世界を繋ぐシステムの開発・構築に貢献できると考えている

論理的な思考法については「【転職に有効なビジネススキル】ロジカルシンキング」で詳しく解説しています。

文章化する

最後に、論理的に組み立てた文言に肉付けをしていって文章にします。

この時、文字数は気にせずに文章化していきます。
核となる文言さえ明確になっていれば、状況によって文字数を調整することも容易に行えます。

この方法を取ることで、面接などでの受け答えにおいて生きた言葉で話すことが出来るようになります。

面接については「失敗しない面接への挑み方|質問対策も」で解説しています。

効果的な志望動機を書くための方法

志望動機は応募する企業にマッチした内容であることが重要です。

応募企業の採用担当者に響く志望動機というのは、企業が得意としていることやこれからやろうとしていることに合致した熱意が書かれていることです。

そのためには、応募企業の主力分野や今後のビジネスプランなど、企業の内情や方針を詳しく把握する必要があります。
つまり応募企業の情報収集をしっかりと行う必要があります。

そのための有効な手段として、「転職エージェント」をおすすめします。

業界や企業に精通している転職エージェントであれば、その企業の本当の情報を持ち得ているうえに競合他社との比較など、多面的な情報分析が可能です。

また転職のプロである転職エージェントから志望動機作成のサポートを手取り足取り受けられるので、より効果的な志望動機に仕上げることができます。

転職エージェントについては「転職エージェントとは|IT業界未経験からの転職に必須な理由と選び方」で詳しく紹介しています。

まとめ

IT業界未経験者のための「志望動機」の書き方について紹介しました。

いきなり書こうとしてもなかなか上手く書くことは難しいものです。
この記事で紹介した「書くべき内容」と「書く手順」を参考にしてもらえるとスムーズに効果的な志望動機が書けるようになります。

最後に紹介した転職エージェントも有効に活用して、採用担当者の心に響くような魅力ある志望動機作成を行ってもらえればと思います。

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