- IT業界未経験だけど転職できる?
- 転職を成功させる方法が知りたい
IT業界へ転職したいけど、未経験だと無理だよな。。。と諦めてしまっていませんか?
たしかに狭き門ではありますが、決して無理なことではありません。
それなのに無理だと決め付けてしまうのは、IT業界への転職に対して間違った考え方を持っているからです。
私は某大手IT企業に長年勤めてきた中で、実際に業務を行う上で本当に必要な能力、求められている能力は何かを身を持って感じてきました。
その経験を活かして、この記事では以下のことを紹介します。
- IT業界未経験者でもIT業界へと転職することができる理由
- IT転職を成功させるための考え方
- IT転職を成功させるためにやるべき具体的なこと
この記事を読むことで、業界未経験からのIT転職に対するこれまでの考え方が変わり、IT業界への転職を実現するための具体的な行動を取ることが出来るようになります。
IT業界未経験者でもIT転職することができる理由
結論からいうと、IT業界未経験のあなたでもIT業界へと転職することは可能です。
正しい戦略を持って効果的・効率的に転職活動を行えば、決して無理なことではありません。
その理由について紹介していきます。
IT業界に求められるのは“仕事が出来る能力”
IT業界で本当に求められるものは、IT技術のスキルではなく「仕事が出来る能力(スキル)」です。
IT業界の仕事内容や特徴から、その求められる能力(スキル)がわかります。
IT業界での業務
業種や職種にもよりますが、IT業界での仕事というのはおおまかにいって、クライアントの要望を明確に汲み取り、社内外たくさんの関係者とやりとりを行いながら、解決方法を適格に提案・開発・実装していく仕事です。
IT業界の特徴
また、IT業界というのは変化のスピードが特に速く、さまざまな新しい技術・サービスがどんどん生まれてくるような業界です。
IT業界で求められる能力・考え方
以上から、IT業界で求められる能力・考え方は以下の通りです。
- コミュニケーション能力
- 論理的に物事を考え、問題解決へと導ける能力
- 変化を恐れない姿勢
- 自ら学び続けていく姿勢
つまり、ITスキルは二の次で、あなたのこれまでの経験で培ってきた“仕事が出来る能力(スキル)”が存分に活かせる業界なのです。
IT業界は今、転職需要がとても大きい
IT業界は今、とても活気があり転職需要が大きい業界です。
これからも成長産業
上図は、経済産業省が発表している「特定サービス産業動態統計調査」の「2.情報サービス業」に関するデータに対して、年ごとの売上高合計をグラフ化したものです。
2008年のリーマンショックによる影響で一度落ち込みますが、再び上昇に転じ、全体として右肩上がりの成長を成し遂げてきています。
現在ITは世界中の人々にとって必要不可欠な存在となっています。
そのため、今後さらなる成長が予想される業界です。
深刻な人材不足
上図は、経済産業省が発表している「IT人材の育成」の中の「-IT人材需給に関する調査-」で使用されている図です。
IT需要の伸びが中位シナリオ(需要の伸び:5~2%)の場合の人材不足人数を見てみると、
2018年時点で22万人の人材不足、2030年では約45万人もの人材不足に陥るという試算です。
(高位シナリオ (需要の伸び:9~3%)の場合は約79万人の不足!)
このデータが示す通り、IT業界は深刻な人材不足の状況です。
異業種からのIT転職者の多さ
上図は、転職エージェント大手のdodaが発表している「異業種転職しているのはこんな人たち」の中で使われている「IT/通信業界への異業種転職の割合」を表した図です。
IT業界は他の業界に比べて異業種受入れ率が低いとはいえ、41.3%もの人が異業種からの転職を成功させています。
図の通り、様々な業種からの転職者がいるのが実態です。
以上の様々なデータから、今のIT業界は業界未経験のあなたにとっても間口が広がっている状態であると言えます。
-IT業界について-
IT業界への転職をおすすめする理由
ITエンジニア=プログラマではない
ITエンジニアの職は、プログラマーだけではありません。
他にも様々な職種があり(後述)そちらの方が主体となってプロジェクトを進行しています。
IT業界未経験の場合、転職するためにはプログラミングスキルが必須だと考えてしまいがちです。
それが原因で、未経験でIT業界に転職するのは不可能だと思ってしまう人が多いです。
つまり、初めからプログラマーになりたいわけではないのなら、転職時点でプログラミングは特に出来なくても問題ありません。
「IT業界はプログラマーからキャリアをスタートさせるのが一般的」と言い、誰でも彼でもプログラミングスクールへと誘導するような例も見られます。
(※プログラマーとして転職をしたい方にとっては、プログラミングスクールは大変効果的です。)
未経験プログラマーの道はとても厳しいです。理由はこれまでの経験を活かせずほぼゼロスタートなためです。
そうではなく、これまでのあなたの経験を存分に活かせる職種を狙うことで、未経験からのIT業界への転職が現実味を帯びてきます。
-ITスキルに対する考え方-
IT転職成功のために取るべき資格はあるか?
IT転職を成功させるために必要な勉強とは
以上のように、IT業界未経験のあなたでも十分にIT業界への転職は可能です。
ただし、未経験からIT転職を成功させるためには、これまでの経験を活かせるという正しい認識と戦略を持って挑むことが重要となります。
-未経験からのIT業界への転職について-
IT未経験者がIT業界へ転職するのは難しい?
IT業界への転職のメリット・デメリット
IT転職を成功させるためのアプローチ[戦略]
未経験のあなたでもIT業界への転職が可能であることをお伝えしましたが、ではどうすれば成功させることが出来るでしょうか。
IT転職を成功させるためには、あなたの状況に応じた適切な戦略が必要です。
あなたの状況(年齢や経験、目指したい先など)によって、取るべき効果的なアプローチが違います。
それぞれのアプローチを意識することで、企業とのマッチング度が高まり、転職の成功率が大きく上がります。
具体的なアプローチについて紹介していきます。
年齢別アプローチ
まず、あなたの年齢によってとるべきアプローチが異なります。
まだ若ければ社会人経験が浅くとも“ポテンシャル採用”を狙うことができます。
※ポテンシャル採用:現時点で実績がなくとも、将来性を見越して人材を採用すること
そのため、熱意や入社後の成長性について主軸をおいてアプローチすることが効果的です。
ある程度経験を積んだ年齢であれば、これまでの業界での業務経験がIT業界でも活かせることを示すアプローチをしていきましょう。
また、年齢に応じて担ってきた立場(管理職、リーダー職、メンター職)でのマネジメント経験もアピール材料になります。
このように年齢や経験に応じてメインとすべきアピール内容が異なります。
-年代別のアプローチ方法-
20代・IT業界未経験者の転職方法
30代・IT業界未経験者の転職方法
40代・IT業界未経験者の転職方法
第二新卒・IT業界未経験者の転職方法
職種別アプローチ
次に、狙う職種によっても取るべきアプローチが異なります。
IT業界ではさまざまな職種が存在しており、それぞれ異なるスキルが重要になってきます。
- 上流工程:顧客と接する業務が多く、コミュニケーション能力やマネジメント能力などが要求される
- 下流工程:開発、構築などの業務が主であり、専門的なITスキルが要求される
- バックオフィス:社内向けの業務が主であり、各部門ごとの実務スキルが要求される
そのため、あなたのこれまでの経験を活かせる職種を狙い、応募企業に対してスキルマッチしていることをアピールしていくことが効果的です。
-転職成功率を上げる職種選び-
IT業界未経験からでも狙いやすいIT職種
メイン業務別アプローチ
これまでの業界知識を存分に活かすアプローチです。
IT技術というのは、今やほぼ全ての業界で使われている技術です。
そのため、あなたのこれまでの業界が応募企業のメイン業務先である場合、これまでの業界知識を存分にアピールすることはとても有効なアプローチになります。
このような観点で応募企業選びをし、これまでの経験を存分にアピールすることは転職の成功率を大きく上げるアプローチです。
以上のように、あなたの年齢や経験を基にした適切なアプローチを取ることで、狭き門を突破できる可能性が大きく上がって行きます。
IT転職を失敗しないための考え方[考え方]
IT業界への転職を失敗させないための考え方について紹介します。
未経験のあなたでもIT業界への転職が可能であることをお伝えしましたが、狭き門であることも事実です。
そのため失敗しないためのしっかりとした考え方を身につけてぶれずに的確に転職活動をしていくことが必要です。
IT業界をよく理解する
まず、IT業界についてしっかりと理解することが必要です。
- あなたが実現したいことはどの業種のどの職種で出来るのか。
- あなたの経験が活かせるのはどの位置づけのどのような仕事内容なのか。
IT業界に対して何となくのイメージしかもっていないと、理想の転職先にめぐり合えないどころか、そもそも転職自体出来ません。
IT技術について詳細に理解する必要はありませんが、IT業界の内情を理解できる程度の業界知識はつけることが必要です。
これまでの経験を活かす
IT業界未経験だからといって、今までの経験が何も役に立たないなどということはありません。
むしろ、今までの経験をあなたの“価値”としてアピールできなければあなたが転職できる確率はほぼゼロでしょう。
これまでの他業界での経験をIT業界でいかに活かせるかという考え方がとても重要なポイントです。
目指す先を明確にする
- IT業界へ転職して何を実現したいのか
- どんな環境でどんなキャリアを積んでいきたいのか
転職先企業へ入社した後のことまで視野にいれて考えることで、より明確な目標を持つことが出来、最後までぶれずに理想の転職を実現できる可能性が高まります。
また、このように将来的なキャリアプランを持つことで、あなたの実現力や説得力は大きく向上します。
-失敗しないために必要なこと-
業界未経験者がIT業界への転職で失敗しないために
IT転職を成功させるためにやるべき3つのこと[行動]
では実際に、IT業界への転職を成功させるために具体的にあなたがやるべきことについて紹介します。
戦略と考え方について理解できたところで、次は行動です。
ここで紹介することを妥協無く実践することで、あなたの転職を成功へと導いて行くことができます。
①IT業界を知る
IT業界についてしっかりと理解します。
IT業種・職種・業務・企業の研究
IT業界の業種や職種、業務内容、代表的な企業など、『IT業界の研究』をします。
- どんな業種があってそんな企業が活躍しているのか?
- どんな職種があってどんな仕事をやるのか?
など、具体的なイメージを持てるまで研究します。
IT動向の収集
さらに、最新のIT技術の概要や動向、それに付随する用語などに対して日常的にアンテナを張ることで、IT知識が増えていきIT業界への理解が深まりやすくなります。
「ITMedia」などのニュースサイトを隙間時間でチェックするなども効果的です。
-IT業界への理解を深める-
『IT業界への転職を実現させるために必要なIT業界研究』で詳しく解説
②自分を知る
あなた自身のことについて深く知り、整理します。
これまでの経験のたな卸し
これまでの他業界での経験をたな卸しし、どのような実績があるのかを明確にします。
- どのような業務にどのような立場で携わりどのような成果が得られたか
- どのような考えでどのように工夫しどのような気づきが得られたか
「たいしたことやっていないから実績にならない」などと自分で勝手に取捨せずに、ただ客観的に事実を整理していくことがポイントです。
ビジネススキルへの具現化
そしてこれまでの経験を、仕事が出来る能力である『ビジネススキル』として具体的に表せるようにします。
あなたのことについて深く知ることによって、これまでの経験を活かせる職種や企業などを見つけられたり、応募企業に対して効果的にあなたの価値をアピールすることができるようになります。
-ビジネススキルの必要性-
⇒『転職を成功に導くビジネススキル』カテゴリで詳しく解説
③相手を知る
自分を知ったあとは相手(応募先企業)のことをしっかりと調査し、対策をします。
応募企業の徹底調査
内定が得られる条件というのは以下の等式が成り立ったときです。
企業側の求める人材=あなたのアピールできる価値
つまり、企業側が本当に欲しているもの(スキル、経験、他業界知識などなど)を徹底的に調査することで、その要求に合致した的確なアピールを行なうことができるようになります。
選考対策
応募企業ごとにマッチした選考対策も大事です。
主軸とするアピールポイントがわかったら、それを書類選考や面接対応の形に落とし込んで対策をしていきます。
-選考に対する対策-
IT未経験者のための失敗しない志望動機の書き方
IT未経験者のための失敗しない自己PRの書き方
IT未経験者のための職務経歴書の書き方
IT未経験者のための失敗しない面接への挑み方|質問対策も
IT未経験者のための求人内容の正しい見方
IT転職を成功させるために今すぐ起こすべきアクション[即実行]
IT業界への転職を成功させるために、あなたがすぐに実行すべきことについて紹介します。
やるべきこと①~③を紹介しましたが、あなたひとりで進めるのはとても時間がかかる上に、浅いレベルまでしか出来ません。
そのため、限られた時間の中で効果的かつ効率的に行なうための方策が必要です。
それが『転職エージェントの利用』です。
転職エージェントの利用
転職エージェントとは、転職を検討している人と採用を考えている企業とのマッチングを行うサービスです。
多くのノウハウを持った転職のプロが「担当者」として付き、あなたの転職活動に対してあらゆるサポートを行なってくれます。
転職エージェントを利用するメリット
- IT業界に精通した担当者が全面的にバックアップしてくれる
- 豊富な転職実績から、あなたの経験などから使える”価値”を見出してくれる
- 企業側と太いパイプを持っているため、企業のリアルな情報を得ることができる
- 転職のプロであるため、効果的な選考対策を熟知している
以上のように、転職エージェントを利用することで転職成功のためにあなたがやるべきこと①~③を全面的にサポートしてくれます。
あなたの転職活動を一気に押し進めてくれる力があるので、早々に利用を開始することをおすすめします。
-転職エージェントを最大活用する-
⇒『転職エージェントとは|IT業界未経験からの転職に必須な理由と選び方』で詳しく解説
未経験からのIT転職で気をつけるべきこと
最後に、業界未経験からのIT転職で気をつけるべきことについて紹介します。
IT業界未経験ゆえに業界の内情がよくわからないまま転職してしまうと、たとえ転職できたとしても希望とはかけ離れた結果になってしまう恐れがあります。
ブラック企業の回避
その典型的な例がブラック企業です。
IT業界未経験であるあなたは“未経験OK”の求人に応募するしかありません。
しかし、そのような求人にはブラック企業が潜んでいる可能性があります。
企業がわざわざ未経験者を採用する(募集する)理由の裏を知る必要があります。
- 新規プロジェクトによる人材確保→ホワイト
- 新しい風をもたらしてくれる期待→ホワイト
- 人数合わせの使い捨て→ブラック
- どうせやめる前提の大量募集→ブラック
ブラック企業を回避するための方法は、応募企業に対する徹底調査です。
-ブラック企業を避けるために-
IT業界未経験者がブラック企業を避ける方法
ホワイト企業の見分け方4つ
IT業界未経験者におすすめの企業の特徴
ミスマッチの回避
未経験者にはミスマッチも起こりうる可能性が高いです。
- 「思っていた仕事と違う。。。」
- 「ぜんぜんついていけない・・・」
ミスマッチとは、入社前の“希望・要望や想定”などと入社後の“現実”に相違があることです。
ミスマッチを回避するための方法は、応募企業の徹底調査の他に、IT業界へのしっかりとした理解や自分のスキルの把握などです。
-IT企業へ入社した後の懸念を解消-
IT業界の年収は?未経験だといくらもらえる?
入社後のIT研修ってどんなことをやる?
IT業界では英語は必要?
以上のように、望まない結果を避けるためには、特に応募企業の徹底調査が必要です。
しかしながらあなた一人では求人票や企業HP、ネットの噂くらいしか情報収集源がありません。
その点転職エージェントであれば企業の内情について詳しく、表には出てこないような情報を把握していることもあります。
このような理由からも、転職エージェントの利用をおすすめしています。
まとめ
IT業界未経験者のあなたがIT業界への転職を成功させる方法について紹介しました。
要点をまとめると以下の通りです。
- IT業界未経験者でもIT業界へ転職することができる
- 失敗しないためには適切なアプローチと考え方が必要
- 成功させるためにやるべきことは以下の3つ+1アクション
- ①IT業界を知る
- ②自分を知る
- ③相手を知る
- ★転職エージェントの活用
本記事を参考にして実際に実行に移すことによって、ぜひともあなたのIT業界への転職を成功へと導いていって下さい。