文系でもIT業界への転職は可能か?|業界未経験からのIT転職

  • 業界未経験の文系出身だけどIT業界へ転職できる?
  • 文系でもITの仕事は勤まる?
  • 文系だと選考が不利になることはある?

IT業界に転職したいけど文系出身だからやめといた方がいいかな、、と、悩んでいませんか?

それはIT業界で本当に求められるものが何なのかを知らないで、理系じゃないと無理だろうと勝手に決め付けてしまっているためです。

結論からいうと、文系も理系も関係ありません。
あなたが文系出身だからといってIT業界への転職を諦める理由には一切なりません。

私は某大手IT企業に長年勤めてきた中で、実際に業務を行う際に本当に求められている能力は何かを知り、また実際に多くの文系出身の優秀な人たちと一緒に仕事をしてきました。

その経験を活かして、以下のことについて紹介します。

  • 文系出身でも問題ない理由
  • IT業界で本当に求められる能力
  • 転職実現のために具体的にやるべきこと

この記事を読むことで、文系出身でもIT業界への転職を成し遂げられ、IT業務も問題なく行えることが理解できます。
そして、文系理系関係なく必要なやるべきことをやって、IT転職を成功へと導いて行くことが出来るようになります。

文系も理系も関係ない

結論から言うと、文系でもIT業界への転職は可能です。

IT業界で求められる能力や姿勢というのは文系理系に関係ないものだからです。

IT業界で求められるもの

  • コミュニケーション能力
  • 論理的に物事を考え、問題解決へと導ける能力
  • 変化を恐れない姿勢
  • 自ら学び続けていく姿勢

理系の代表的な学部といえば、情報学部、理学部、工学部、医学部などがあげられます。
これらの学部を卒業した人しか上記の能力や姿勢をもっていないなんてことは当然ながらありません。

つまり、文系だからIT業界へ転職できないなんてことにはなりません。
実際に私の同僚にも文系出身者なんて普通にたくさんいます。

文系はIT業界に受け入れられるか?

先に紹介したように、IT業界へ転職するのに文系も理系も関係ありません。
文系理系関係なくIT業界で求められる能力や姿勢について紹介します。

コミュニケーション能力

IT業界での仕事は、社内外の様々な人とやり取りをしながら進めていくことが大半です。
そのため、人とのやりとりを円滑に進めることができる能力が必要になります。

  • 相手の言うことをしっかりと聞き、正しく理解でき、伝えるべきことを的確に要領よくわかりやすく伝えられる
  • 相手の心象を損なうことなく良好な関係を築ける

論理的に物事を考え、問題解決へと導ける能力

IT業界の仕事は、クライアントやコンシューマの抱える問題や要望・理想をITの力で解決・実現していくことです。
細分化していくと様々な問題がありそれらを解決して行くことが必要になります。

問題に直面しても自分で調べたり他人に意見を求めたり協力し合って、問題を解決していける能力が求められます。

つまり、数字に強いかどうかよりも高い問題解決能力が求められます

変化を恐れない姿勢

IT業界は非常に変化のスピードが速い業界です。
技術革新だけでなく仕事のやり方や働き方に関しても、よいと思ったものはどんどん取り入れていくような業界です。

そのため、既存のものに固執せず、変化を柔軟に受け入れて行く姿勢が必要になります。

自ら学び続けていく姿勢

IT業界は、上記の通りどんどんと新しい技術が生まれてくるような業界です。
手持ちのスキルはすぐに古いものになってしまいます。

そのため、常に技術や情報のアップデートが必要なため自分で率先して学び続けて行く姿勢が必要になります。

以上より、IT業界へ転職できるかどうかは文系か理系かではなく、上記のような能力や姿勢をもっているかで決まってきます。

文系はITの仕事についていけるか?

実際のIT業務についても、文系だから勤まらないということはありません。
IT業務に必要なのは数学などの素養ではなく、仕事ができる能力だからです。

とはいっても、文系のあなたは本当にIT業務が勤まるのか不安もあるかもしれません。
そこで、IT業界の仕事の全体像を紹介し、文系でもIT業務が勤まることを解説します。

IT業界の仕事内容

IT業界の仕事は、社内外さまざまな関係者達とやりとりをしながら課題解決を行なっていくことです。

IT業界の代表的な業種であるシステム構築業界の仕事を例に解説します。
システム構築の仕事は、クライアントの要望に即したシステムを開発・実装することにあります。

仕事のフェーズは企画、要件定義、設計、開発、運用、保守と上流→下流へと進んで行きます。
上流~下流の業務に沿ったIT職種は以下のようなものがあります。

IT業務と職種
IT業務と職種
  • 上流工程:顧客と接する業務が多く、コミュニケーション能力やマネジメント能力などのビジネススキルが要求される
  • 下流工程:開発、構築などの業務が主であり、専門的なITスキルが要求される

上流職種の仕事について

上流工程においては「企画・提案」、「顧客折衝・プロジェクト管理」、「設計」などプロジェクトの中でもより大局の部分を担います。

具体的にはクライアントの要望を聞いたり提案したり、プロジェクトのタスクやスケジュールを管理したり、開発工程へ向けたシステムの設計を行なったりします。

これらの業務に理系の素養が必須なことはなく、文系だからといって勤まらないようなものはありません

上流工程職については「プロジェクトマネージャ(PM)システムエンジニア(SE)の仕事内容」でも詳しく紹介しています。

下流職種の仕事について

そもそも本サイトでは、”業界未経験から”IT転職を成功させるためには上流職を狙うアプローチをおすすめしています。
しかしながら、よりITスキルが求められる下流の職種であっても文系だから勤まらないなんてことはありません。

文系プログラマ

IT実務能力が求められる下流工程の代表的な職種としてプログラマが上げられます。

文系でもプログラマになれる?と不安に思う人も多いと思いますが、プログラマに必要な能力は数学の知識などよりも、構造化能力にあります。

構造化能力:物事を構造的に捉え、各要素の関係性を見出すことができる能力

つまり、文系だろうと理系だろうと関係ありません
実際に私の同僚にも文系出身のプログラマはいますし、とても優秀です。

高度な数学を必要とする職種

高度な数学の知識を必要とする職種もあります。
例えばデータサイエンティストです。

データ解析のアルゴリズムには、統計学や線形代数・偏微分などの数学が用いられます。
そのため、理系出身者にしか勤まらないという印象を持たれがちですが、文系出身者も活躍していたりします。

それは、データサイエンティストの仕事の本質はクライアントが抱える問題をいかに解決するかにあるからです。
その目的のために統計学や数学を用いたデータ解析という手法を取っているにすぎません。

つまり、本当に求められる素養は理系科目の習熟ではなく、クライアントの問題点を明確にし適切な解決策を導き出し提案することができる能力です。
つまり「IT業界で求められるもの」で述べたような能力になります。

以上より、上流~下流における全ての職種において文系だから勤まらないといったことはありませんし、実際の現場では多くの文系出身者が活躍しています。

IT業界の職種については「未経験者のためのIT業界の職種」で詳しく紹介しています。

文系は選考で不利になるか?

次に、選考においてはどうでしょうか。
こちらも文系だからといって不利になることはありません

業界未経験のあなたが選考で判断されるものは、仕事ができる能力があるかどうかとIT業界への熱意があるかどうかだからです。

仕事ができる能力の代表的なものは以下のような能力です。

  • コミュニケーション能力
  • 問題解決能力
  • マネジメント能力

つまり、選考過程において文系理系の要素を挟みこむ余地は無く、採用担当者もそんなもの気にもしていません。
IT業界への熱意を適切にアピールすることで、入社後の適応力も伝えることができます。

注意すべきは、「文系だから、、、」と自ら卑下してしまうことです。
「文系なのでITスキルの習得には時間が掛かりますが、粘り強く取り組んで行きます。」
みたいな自分で勝手にマイナスポイントにしてしまうような言い方はやめましょう。

IT業界未経験者の選考対策については「志望動機自己PR職務経歴書の書き方、面接への挑み方」で詳しく解説しています。

文系はIT資格を取っておくべきか?

文系理系に関係なく、本サイトではIT業界未経験のあなたにとってはIT資格取得の優先度は低くてよいというスタンスです。

理由は、机上の知識よりも、実際の実務で得た経験から身につけた仕事ができる能力=ビジネススキルの整理、効果的なアピールに優先的に時間を掛けたほうが転職の成功率は上がると考えるためです。

そのため、基本的にはIT資格の取得自体は特に必要ないですが、以下の理由から資格に沿った“勉強”には意味があります。

  • IT業界への熱意を示すため
  • 自分に合ってるか事前確認するため(唯一文系だからこそ必要な部分かもしれません)

具体的に勉強すべき資格は、「基本情報技術者試験」です。

IPA:試験区分
IPA:試験区分

IPA(情報処理推進機構)が主催している国家試験で、ITエンジニアの登竜門と位置づけられている最も知名度の高い試験です。

「テクノロジ系」・「マネジメント系」・「ストラテジ系」・「プログラミング知識」と、上流から下流工程までの基礎的な知識を取り扱います。
実際のIT業務に沿った内容なので、転職後にも役立つ内容です。

※ネットやSNSなどでIT業界への転職に際して「ITパスポート」をおすすめしたり勉強してたりする人を見かけますが、ITパスポートはITを使う側の人に向けたいわゆるアマチュア向けの資格で、IT業務を行う人に向けた資格ではありません。
仮に取ったとしても経歴に書けるようなレベルのものではありませんし、私の同僚にも持っている人は見たことがありません。
これからIT業界に入ろうというからにはITを開発提供する側の「基本情報技術者試験」をやりましょう。

転職実現のためにやるべきこと

以上より、文系だからとか理系だからといった考えは意味が無いことが理解できたと思います。
そんなことに左右されずに、本質を捉えた転職活動をすることが転職実現への近道です。

IT業界未経験のあなたが転職実現のために具体的にやるべきことを紹介します。

詳しくは「IT業界未経験者がIT業界への転職を成功させる方法!」で解説しています。

IT転職成功への戦略
IT転職成功への戦略

IT業界研究

転職を成功に導くためには、IT業界についてしっかりと学ぶことが重要です。

IT業界にはどのようなジャンルがあって、どんな仕事があるのか、企業や職種にはどういったものがあるのか。
あなたがこれから向かう業界のことを十分に理解することで、IT業界に対するあなたの熱意が説得力を増してきます。

IT業界については「IT業界への転職を実現させるために必要なIT業界研究」で詳しく紹介しています。

ビジネススキルの整理

あなたの潜在性・将来性をアピールするには、ビジネススキルが重要になると紹介しました。

そのため、あなたのこれまでの経験をたな卸しし、ビジネススキルとして整理し、アピールできるあなたの価値を把握することが必要です。

ビジネススキルについては「転職を成功に導くビジネススキル」で詳しく紹介しています。

企業調査

転職を成功させるためには、応募先企業のことをしっかりと調査し対策をすることが大切です。

内定が得られる条件というのは以下の等式が成り立ったときです。

企業側の求める人材=あなたのアピールできる価値

つまり、企業側が本当に欲しているもの(スキル、経験、他業界知識などなど)を徹底的に調査することが必要になります。
その結果、応募先企業によってメインとするアピール内容を調整することが出来、より成功率を上げて行くことが出来ます。

転職エージェントの利用

以上のように、IT業界未経験からの転職を成功させるためにはやるべきことがとても多くあります。
しかしながら、これらのことをあなた一人で進めた場合、時間がかかる上に深いところまで理解できないだろうというのが現実です。

そのため本サイトでは、このようなやるべきことを効果的、効率的に行なうために、「転職エージェント」の利用をおすすめしています。

転職エージェントを利用すると、多くのノウハウを持った転職のプロが「担当者」として付き、あなたの転職活動に対してあらゆるサポートを行なってくれます。

転職エージェントについては「転職エージェントとは|IT業界未経験からの転職に必須な理由と選び方」で詳しく解説しています。
また、具体的なおすすめ転職エージェントについては「【IT業界未経験者のための】おすすめ転職エージェント|厳選」で紹介しています。

まとめ

IT業界未経験で文系のあなたがIT業界へ転職することが可能かどうかについて紹介しました。

IT業界というと理系ばかりのイメージを持つ人もいるかもしれませんが、文系出身の方も普通にいます。

この記事の要点をまとめると以下の通りです。

  • 文系でも問題なくIT業界でやっていける
  • 文系とか理系とか関係なく、求められるのは仕事ができる能力
  • 具体的にやるべきことは「IT業界研究」「ビジネススキルの整理」「企業調査」

この記事を読んで、文系だからといって転職を躊躇している人が減ると嬉しいです。
今まで躊躇していた人も、まずは最後に紹介した「転職エージェント」に登録してみることで、一気に転職活動が動き出すと思います。

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